平成○年度○○○○主事講習

久々に驚き、あきれたこと

平成○年度の○○○○主事講習では、19○○年8月○日の13時より、○○町にある福岡県○○○○○○センターにて、「生涯発達と学習情報環境」に関する講演を行うことになっていた。

センターには10分前に到着、担当者に資料の印刷をお願いし、5分前に会場に入った。すると、当日の日直の方が寄ってきて、講演に先立ち紹介してくれる旨を伝えた。

13時になり、日直の号令のもとに挨拶が行われ、続いて久米の紹介が始まった。会場に向かって左前に置かれたイスに座って聞いていると…

「久米先生は、…、東北大学の教育学部を卒業後…」

ここまでは、いつでもどこでも行われるような紹介であった。ホームページのプロフィールに載っているような情報である。が、その次の言葉を聞いて、一瞬、耳を疑った。

「…TBSに就職され、ぴったしカンカンの司会をつとめ…」

当然、会場は爆笑の渦の巻き込まれている。背筋が寒くなった。

「キレル」という言葉があるが、この時は自分から切った。教壇にあったワイヤレスマイクを取り、声のトーンを抑えて「帰ります」と宣言し、会場を出た。

もしも事前に何らかの打ち合わせがあったならば、喜んで協力したであろう。ピースマークの一つも出したかもしれない。

学生時代、指導教官から「芸者と教師は客商売」という言葉をよく聞いた。これは、京都大学名誉教授の森毅先生がおっしゃった言葉だという。確かに客商売ではあるが、笑われる商売ではないと思っている。もちろん、受講生を笑わせることもあるのだが、決して笑われるわけではない。

客商売をはじめてからは、この名前を積極的に利用することにしているが、正直に言うと、「同じ名前ですね」と言われることには昔から抵抗があった。今でも少しは抵抗がある。自分の名前を話題にする場合には、いわば「意を決して」話を始めるようにしている。かつては、教育実習で800人の中学生から笑われたこともある。名前を言われるたびに、名前を呼ばれるたびに笑われたのではたまったものではない。「背筋が寒くなった」のは、何の構えもないときに笑われたからであろう。

客商売であれば、看板も重要である。その看板である名前を意図的に間違うということは、立派な名誉棄損ではないだろうか。

客商売とは言え、大勢に笑われることがどのようなストレスをもたらすものか、想像もできないのだろうか。咄嗟に、この人たちは周りの人々に対しても無頓着に振る舞っているのではないか、と疑った。子どもたちに対してはこんなことをして欲しくない、とも思った。

久しぶりにあきれた。