受講生・指導生から

  • 学部学生
    「人間開発論」や「教授ストラテジー論」は、いわゆる「講義」や「演習」の授業ではない、九大では類を見ないスタイルの授業である。受講前、講義の情報を仕入れるために「シラバス」を閲覧、先輩に話を聞くなどしていると、「こわいらしい」ということだけがわかり、とても脅えながら初回の授業に参加をしたことを覚えている。結論、とても、とても楽しかった。おかげで先生の講義を受講するのは既に2周目である。
    一方的に受講する授業や、論文を担当分けして読んでいく授業とは大きく異なるため、想像がしづらいと思うが、授業の概要を簡単に表すと、新しいことを知って、考えて、自分の意見を発信する、という構成である。(HPから動画にアクセスできると思うので、ぜひ。) ありがたいことに、「新しいことを知る」ための準備状態をつくるところから、授業に組み込まれている。自分の意見を伝える機会の多さから、非常に能動的な授業に思えるがそれすらも「させられている」のである。そのため、意見を普段は発表することが苦手だけれど得意になりたいという人にもおすすめである。
    もちろん、人に意見を伝えることが好きな人にもおすすめである。たくさんのシナリオが用意され、「想定外」なことが起こりえないほど「想定」された、いわば完璧に作られた授業の中で、いかに、自らの既存の知識を動員して「なるほど、初めて出た意見ですね。」と言わせるか、言わせられるか、そこに新たな楽しみも、見出すことができるとか。
  • 大学院生(修士課程)
  • 大学院生(博士課程)
  • 留学生(研究生・大学院生)
    授業について
    日本に来る前には映像学習をしましたが、教室の雰囲気は映像学習とぜんぜん違います。授業はとてもおもしろくて、つい笑ってしまいます。そして、みなさんの意見交換が授業の特徴です。しかし、留学生にとって抽象的なこと完全に理解できる、または自分の考えをはっきり言えるとは限りません。その時にXIOが非常に役に立つと思います。自分の意見を書いて、他人の意見を読むことで、「こういう考え方もあるんだ〜」と気づいて、勉強になります。今年の答えを提出した後、たまに去年の自分の答えを読んで、もちろん考えが変わらないところもありますが、「去年はこういうこと考えてたんだ〜まだまだだね…」と思ったりします。自分の「発達」を振り返って見るのもすごくおもしろいことです。来年この時期にもう一回受講してもう一度振り返って見ると、たぶん考えはまた変わるのでしょう。

    研究について
    大学院の演習も、自主ゼミも、いろいろ発表できるチャンスがあります。研究生としてきた最初の半年間は、推奨論文を読んで、まとめを書いて、発表するというふうに過ごしました。前には日本語の論文を読むことがほとんどなく、とてもつらい時期でした。だんだんと方法をつかまえて、読んで学んだことをどのように生かすか、自分の研究をこれからどう進めていくかと考えたりします。そして今でも、自分にいい発想がないときに、論文を読むのは「近道」の一つだと思います。もう一つの「近道」は他人の意見をもらうことです。ゼミのときに積極的に発表して、みなさんからたくさんの質問や意見をもらえます。異なる視点ですから、その中のいくつかがヒントになるかもしれません。
    研究は慌てたり、怠ったりするものではありません。ステップバイステップでしっかりとやるのが肝心で、そして常に他人から意見をもらって、積極的に先生と打ち合わせをするのも非常に大事なことです。道はまだ長いのですが、これからも頑張っていきたいと思います。